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ムッタブラサウルス

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Muttaburrasaurus
   



ムッタブラサウルスの歯化石

ムッタブラサウルスは、非常に強力な顎を持っていた。顎には、歯がびっしり詰まっ
ているが、この歯は、イグアノドンの歯のように磨り潰すという目的ではなく、むし
ろ切り刻むような構造をしていた。より進化した鳥脚類の種では、交換歯は、前の歯
の世代と交互に歯のバッテリーを形成したが、ムッタブラサウルスでは、交換歯は、
前の歯の真下に成長し、横一列の突出した世代の歯しか並んでいなかったため、咀嚼
運動が妨げられた。歯の側面には、11本の下部隆起が見られるが、中央隆起がない。


ムッタブラサウルスの化石
ムッタブラサウルスは、白亜紀前期(1億1200万年前~1億1030万年前)にオースト
ラリアに生息した鳥脚類恐竜の属の一つである。場合によって四足歩行、二足歩行を
する草食恐竜であった。1963年にクイーンズランド州、ムッタブラのマックンダ累層
で、約60%の部分的な骨格が発見され、属名はこの発見地に由来する。ホロタイプ
は、頭蓋骨と下顎を持つ部分的な骨格からなる。頭蓋骨の下側と下顎骨の後ろ、多数
の椎骨、骨盤の一部、前肢と後肢の一部が保存されていた。足は、長くて広く、つま先
は、4本であった。全体的には、北半球に生息していたイグアノドンやハドロサウル
ス類に似ており、近縁と考えられたが、詳細な研究の結果、異なることが分かってい
る。頭部が特に特徴的である。大きく前方に膨らみ中空の鼻腔部を持っていた。種と
しては、M. langdoni のみが知られる。鳥脚類の中での位置づけは、オーストラリア
で独自に進化し、派生的な固有なグループとなった。全長は、7~10m、体重は、約3t
と推定されている。







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